Menu

猫の病気

Home

猫ちゃんの誤食について

猫ちゃんの誤食は、わんちゃんに比べて多くはありませんが、
おもちゃを飲んでしまったり、猫ちゃんが食べてはいけない物を食べてしまうことがあります。
(人間の食べ物でも、猫ちゃんにとっては有害になることがあります。)


症状
・嘔吐
・食欲廃絶
・食欲不振
がありますが、全く症状を出さない場合もあります。

しかしながら、対処が遅れると、おもちゃが詰まってしまって炎症を起こして
酷い時には腸に穴が開いてしまうこともあります。

そのため、普段から異物を飲み込まないように気を付け
執着するおもちゃがあれば特に、無くなっていないか確認しておく必要があります。


検査
レントゲンを撮影して、お腹の中の状態を確認します。

食べたものによっては、レントゲンに映らないため
本当に飲み込んでいるのかの判断が難しいこともあります。
(おもちゃの大半は、レントゲンには映りません)


治療
経過、食べてしまったもの、大きさ、詰まっている場所によりますが、
吐かせていいものでしたら、吐かせます。
吐かせると問題を出してしまう物でしたら、内視鏡下で摘出します。
場合によっては、開腹手術になってしまいます。


ひも状の異物をひっぱらないで!!
また、ひも状の異物は口から腸まで続いていることもあり、
口から見えているからと引っ張ると、糸が腸を引き切ってしまうことがあります。


誤食は場合によっては命を落とす危険もあるので、十分に気を付け、
猫ちゃんの様子がおかしい場合は、すぐに受診されることをお勧めします。




症例紹介①
日本猫 2歳 女の子(避妊手術済み)


症状
1週間前に猫じゃらしの先端(ふわふわした部分)を飲み込んでから便の中に排泄されないとの主訴でご来院されました。
この子は元気や食欲もあり、吐き気もなく、症状は全くありませんでした。


検査
レントゲンを撮ってみると、中にワイヤーの入った猫じゃらしが見つかりました。



治療
レントゲンで猫じゃらしが胃の中にあることが確認できたため、内視鏡での摘出を行いました。

↑画像:摘出された猫じゃらし

猫じゃらしからワイヤーが飛び出していることもなかったため、スムーズに摘出が行えました。


今回の症例では、オーナー様が「いつ」「なにを」飲み込んでしまったのか把握されており、
猫じゃらしもワイヤーの入っているものだったためレントゲンで場所の特定もしやすく
内視鏡までスムーズに進むことができ、摘出も行えました。

今回も、タイミングが悪かったり、飲み込んでしまったことに気付かず処置が遅れてしまうと、
腸に穴が開いてしまったり、閉塞を起こす可能性も大いに考えられます。

おもちゃがなくなったことに気付かれたら早めの受診をお勧めします。




症例紹介②
日本猫 3歳 女の子


症状
前日から食欲が全くなく、黄色い液を吐くとのことでご来院されました。


検査
飼主さんにお話しを伺ったところ、「猫じゃらしを食べた可能性は極めて低い」ということで検査をすすめていきました。
血液検査を行ったところ、コレステロールが少し高い以外は特に異常はなく、当日は対症療法で治療を行いました。
しかし、良化が見られなかったため、レントゲンや膵炎の検査を行ったところ、
膵特異的リパーゼの高値が見られたため、膵炎を疑い治療を行いました。

それでも良化が見られなかったことと、前回のレントゲンと比べて消化管内のガスが動いていなかったことから、
内視鏡で消化管内の確認を行いました。


治療
内視鏡で消化管内を確認したところ、十二指腸に猫じゃらしが発見されました。

↑画像:摘出された猫じゃらし

猫じゃらしを摘出したところ、その部分の腸に穴があいているのも解ったため
緊急で開腹手術を行い、腸の穴を確認しました。
腸の穴は全部で5ヵ所認められ、穴を閉じる手術を行いました。
(途中で切れてしまったひもも別の部分に見られ、そこにも腸に穴が開いていました)、
穴は膵臓と腸をつなぐ血管の近くにも3か所開いており、
この血管を保ったまま穴をふさぐ必要がありました。
膵臓に近い部分で閉塞を起こしており、膵炎も併発していました。

この猫ちゃんはその後、入院を数日した後順調に回復をし、とても元気になりました。

今回の症例で、当初飼主さんは、「猫じゃらしを食べた可能性は極めて低い」とおっしゃられていました。

しかしながらこのように、オーナーさんの気付かれていないところで誤食をし、
命に関わる状態に陥ることもあります。
特にひも状の異物は、しわになった消化管の壁を引き裂きます。
そのため、もし口からでていたとしても、安易にひっぱってはいけません。
また、一度破れた腸管は、縫合は出来ますが、同じ太さに戻るわけではなく、
どうしても少し細くなってしまいます。
そのため、狭くなった部分で将来的に詰まりを起こすことも考えられます。

「吐き気」と一口に言っても、このように、重度の問題を起こすこともあります。
また、原因は多岐にわたる事が多く、
治療に対する反応で原因を判断していかなければならないことも多くあります。
猫ちゃんが吐き気を催すことは多いことではありません。
そのため、吐き気が見られた場合は早めに診察を受けましょう。

当院では特に、下記の科目に力をいれて診療をしております。