CAT

猫ちゃんの便秘② 
~浣腸をする際に気をつけないといけない事~

「猫ちゃんの便秘①」の
ページでもお話ししていますが、
猫の便秘の原因は多岐にわたります。

ここでは、
便秘の原因をさらに大きく2つにわけて
浣腸が猫ちゃんにどのような
影響を与える可能性があるのかをお話しします。


原因① 腸の運動機能による問題の場合
腸の運動機能の問題を
長期にわたり継続すると
徐々に腸が拡張して
巨大結腸症と呼ばれる状態に
なってしまうことがあります。

治療は便の水分を多くするような薬や、
腸の運動機能をサポートするような
薬の使用が適応になります。
食餌の変更も有効です。

治療を行っても便秘が改善しないために
浣腸をおこなう場合がありますが、
便秘がなぜ起きているのかを
把握した状態で行わないと、
過剰な脱水を引き起こしたり、
腸自体を更に痛めてしまう可能性があります。


原因② 物理的な狭窄や閉塞の場合
骨盤が変形していたり、
腫瘍による圧迫、
異物による不完全閉塞が
起きてしまっていると
便が詰まってしまいます。

この状態では便が大きな塊になっており、
浣腸しても便自体の大きさは変わらずに
便意だけ亢進するため、
強い腹痛が持続して
嘔吐や涎が出る状態が非常に長く続きます。


人間用の浣腸薬の中には、
猫に副作用を強く起こす成分が
含まれているものもあります。

自己判断ではなく
必ず獣医さんに相談して、
原因をはっきりさせて
便秘という問題に対応していきましょう。


便秘は重症化すると
生活の質を大きく損なうだけでなく
命にもかかわってきます。