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慢性下痢の原因
~コクシジウム~
コクシジウムとは寄生虫の原虫と呼ばれるものの一種で、
腸に寄生し腸の細胞を壊して増殖するため下痢や消化不良の原因となります。
多くの場合下痢を起こし、嘔吐することもあります。
一般的には元気・食欲は正常です。
腸の状態が悪い為、他の細菌・ウイルス疾患を併発していることもあり
そのようなときは元気が無くなり、食欲の低下・発熱等が見られることもあります。
また、症状は小さい子ほどでやすく、大人になると感染はしていても症状をあらわさない場合も多くあります。
便を検査して、コクシジウムの卵を検出することで診断します。
寄生虫症の検便検査は検出率がそれほど高くないため、便でPCR検査を行うこともあります。
コクシジウムに対する内服薬で治療します。時に難治性のこともあります。
◆コクシジウム症のポイント
コクシジウムのお厄介なところは、卵(オーシストと呼ばれます)がとても強固なもので、通常の消毒剤や洗剤では死滅しません。
そのためお薬で治療しても、ご家庭のカーペットや床に目に見えない卵が落ちていると再感染の可能性があります。
コクシジウム症と診断されたら、ウンチはすぐに片づけ、トイレもできるだけこまめに熱湯で消毒しましょう。
また同居のネコちゃんワンちゃんがいる場合は、感染の恐れもあるのでトイレは分け、
場合によっては検査・治療を行いましょう。

