DOG

症例紹介① 原因不明で続く嘔吐 ~原因は異物だった~

当院で治療をしました消化管通過障害の一例です。


症例紹介 

フレンチブルドック 男の子 3歳


◆症状・治療歴 

朝食後から頻回に吐き始め、2~3時間嘔吐が続きました。

他院にて皮下点滴を行い、回数は減ったものの、以前嘔吐が続くため静脈点滴に変更。

その後嘔吐は止まりました。


症状が出始めてから4日目、元気がなく食事後頻回に嘔吐を始め、 

他院にてレントゲン・血液検査を行ったが異常は見つからず、

皮下点滴と吐き気止めの注射をしました。

夜になっても元気はありませんでした。



◆検査 

症状が出始めてから5日目、当院を初めて受診され検査を行いました。

血液検査上は炎症を表す数値が上昇していました。

レントゲンでは胃が大きく膨れていました。

吐き気はおさまっていましたが、明らかに食べたものが胃から腸に流れていない状態でした。



◆治療
胃の出口か十二指腸に閉塞があることが疑われたので、内視鏡検査を行いました。
その結果、胃の出口(幽門部)に毛の集まったボール状のものが詰まっていました。
内視鏡で摘出を試みましたが細かくちぎれてしまい掴めないため、外科的に摘出しました。
手術後1日入院し、2日目には元気になったので退院しました。